食品表示検定活用事例
「表示」を知っていて当たり前 社員の1/3が「食品表示診断士」
昭和産業株式会社様
- 品質保証部部長 野口 康人様(左)
- 品質保証部課長 松井 陽子様 (右)
昭和産業は我が国を代表する総合食品メーカー。「穀物ソリューション・カンパニー」というブランドメッセージを掲げ、多様な穀物を原料に、小麦粉、天ぷら粉のプレミックス類、植物油、大豆たん白、糖化製品、畜産用の配合飼料等を製造しており、「食品表示検定」の知識をあらゆる場面で活用している。
昭和産業さんは、弊会の食品表示検定をいち早く導入された企業のひとつです。
野口 2009年の第1回目から「食品表示検定」にチャレンジしてきました。食品表示に関係する社員へ検定試験を受けるように推奨し、今では社員の約1/3に当たる415名が「食品表示診断士」の資格を持って業務にあたっています。
すごい人数ですね。そもそも受験の契機はなんですか?
野口
弊社は、穀物加工を中心にした食品メーカーです。原料を購入、加工して、お客さまに製品として販売する一連の流れの中で、食品表示は必要不可欠な知識です。
使用する原料は、農産物に近いものから、加工度の高いものまで幅広く取り扱っており、1000種以上にもおよびます。それら1つ1つの原料について工場監査や規格書の確認等の方法で安全性をチェックしています。
また、製品についてはお客様への情報提供の手段として規格書を作成しています。その情報の基となる食品表示については、最終チェックをする当部署だけでなく、表示作成者である研究開発や技術部門の担当者にも知識が必須です。
その知識の力量を測る最適な試験が、「食品表示検定」だと考え、第1回目から受験しています。
貴社は業界内でも高い品質と信頼で評判です。食品表示検定では中級以上の取得を推奨されています。
野口 一連の製品開発から調査・検査・作成には、検定試験の中級以上の知識が必要と考え、受験は中級以上と設定させていただきました。
つまり、食品表示の知識は基本中の基本というわけですね。
松井 そうですね。実は、食品表示基準に則した知識は、検定テキストに凝縮されています。弊社では独自の表示細則もあるので、食品表示検定試験で基礎を学び、加えて弊社の表示細則を理解する必要があります。それゆえ、食品表示の中級以上の知識が望まれるのです。
これだけの社員の方々へ食品表示が浸透していますと、現在はどのような職種の方を受験させていらっしゃいますか。また、勉強方法はいかがですか?
松井
現在は、新入社員や新規に表示に関連する部署へ配属になった社員が中心です。また、経理部門など管理部門の社員や営業担当者が自己啓発として受験するケースもありますね。
試験に向けた勉強方法として特別なことは行っていませんが、食品表示検定協会が提供して下さるオンデマンドセミナーは受講していますね。
あとは、テキストの精読ですね。食品表示検定中級の認定テキストは内容が纏まっていて読みやすいと実感しています。景品表示法などの関連情報も網羅されているので、試験後も参考書として活用しています。
今後の抱負、または協会への要望をお聞かせください。
野口 弊社は2026年2月の創業90周年に向けて、基盤事業の強化や事業領域を拡大するために、新規事業の開発にも力を入れており、これまでにない多くの製品を手掛けるようになりました。また、海外輸出の案件も増えているため、海外の食品表示事情や表示規制などの情報が欲しいですね。
松井 国内でも食品表示基準はよく改正されますよね。常に最新の情報をキャッチアップしなくてはなりません。そのため、「法令改正セミナー」や「フォローアップセミナー」をもっと実施していただきたいですね。