食品表示検定を評価する声

山梨学院大学 健康栄養学部管理栄養学科 仲尾玲子教授と渡邉ひと美さん

山梨学院大学に見る「食品表示検定」への取り組み
健康栄養学部管理栄養学科

仲尾 玲子 教授(第2回 中級 合格)

渡邊 ひと美 様(第12回初級・第14回中級 合格)

就職・キャリアセンター課長  帶金 久 様


山梨学院大学は「食品表示検定試験」を積極的に取り組む大学のひとつです。同校は、2010年に健康栄養学部管理栄養学科を新設しました。新設にあたり、在校生が「管理栄養士養成校」としての修得科目について研鑽を積むと同時に「食品表示」の資格を推奨しています。今日では卒業時にはほとんどの学生が食品表示検定の資格を保有するまでになりました。また、国家試験である「管理栄養士」の合格率をアップする相乗効果も生まれています。山梨学院大学の取り組みを紹介します。



教授自ら「食品表示検定試験」にチャレンジ!

  山梨学院大学が、健康栄養学部管理栄養学科を新設したのが2010年4月のことです。新設学部の新入生を迎え入れるにあたり、担当の仲尾玲子教授は数年前から「食品表示」の資格取得を積極的取り組んできました。その背景には、しばらく前に厚労省が示す『管理栄養士国家試験出題基準ガイドライン』で、「食品の表示と規格基準」の項目が増えたことがあります。そのため、仲尾教授は新設される学部で「是非、取り組まなくてはならない課題」と考えました。
 また、当時同じ頃に食品会社に就職した知人から、質問も受けています。その内容とは「先生、会社で食品表示を担当する事になったのですが、食品の表示が複雑で悩んでいます。どのように勉強したらよいでしょうか?」というものでした。仲尾教授は「正直、食品表示に絡む法律が複雑で、この質問に的確に答えられませんでした」と回想されています。そのような経緯があり「食品表示」は新設学科には学ぶチャンスを設けなくてはならないと仲尾教授は意を固めました。
 そんな最中、教授は一冊の本に出合います。食品表示検定協会が発行する『食品表示検定認定テキスト・中級』(ダイヤモンド社刊2009年4月発行)です。仲尾教授はこの本を見ておどろきました。「複雑多岐にわたる食品表示の関連法案を見事に一冊にまとめた素晴らしい本でした」と感想を述べられています。仲尾教授は「学生に力をつけるためにこの本を授業のテキストとして活用しよう、そして検定試験の受験も検討しよう」と考えたのです。仲尾教授は、協会が主催する「第2回 食品表示検定試験・中級」(2010年11月開催)を自ら受験しました。
 「教えるからには、教える側の責任があります。検定試験も実際に受けてみないとその内容が分かりません」と受験の経緯を仲尾教授は語っています。
 しかしながら、ここで大きな課題が発生しました。管理栄養学科新設にあたり、緻密に組まれたカリキュラムに、「食品表示」を組み込む余地がなかったのです。仲尾教授は考えました。仕事の実務に必要な資格であれば、学生の就職活動などを支援する就職・キャリアセンターと協同で資格取得取り組むことはできないだろうか?就職・キャリアセンターは、文字通り学生の就職活動を支援する部署です。同センターはこの計画に賛同し「食品表示」を積極的に取り組むことにしました。


派遣会場から公開会場へ 就職・キャリアセンターと協同で取り組む

 担当の帶金久課長は当時を振り返ります。「当センターが食品表示検定を受け入れるにあたり、試験会場を確保する必要があると考えました。甲府から東京まで、学生を一日かけて送り出すにはリスクがあります。当初は派遣受験会場として、開催させていただきました」という。帶金久課長はさらに続けます。「当校は、公務員試験でも全国で高い合格率を誇っています。管理栄養士国家試験もしかりです。仲尾教授は、管理栄養士にプラスαの資格として『食品表示』に取り組まれました。仲尾教授の情熱そのものです」と語ってくれました。その努力もあって、管理栄養士国家試験や食品表示検定の資格を有する学生の就職にも実績を残しています。


健康栄養学部では2年生で初級、3年生で中級を受験することが普通

 食品表示の資格を取得した学生に話を聞いてみました。渡邊ひと美さんは、地元の食品会社に今年就職が決まりました。
 「食品表示検定」の資格を取得するきっかけを聞くと「健康栄養学部では、2年生になると初級、3年生で中級を受験することが普通になっています」と語ります。「授業でも、実際に食品を製造する食品加工学実習があります。この実習では、製品用に実際に食品ラベルを作成したりします。また、家から食品ラベルを持ってきてチェックをしたりしました」と話してくれました。
 仲尾教授は「講義だけの座学だけでは、表示の学習には不足です。実際に表示を作ってみて、試してみるという実践が大事です」と付け加えます。
 「食品表示」を実践的に学んできた4年生の渡邊さんに実際の検定試験の感想を聞いたところ「難しいです。特に中級は難しかった。」と本音を語ってくれました。では、有効な勉強法は何かと聞くと「とにかくテキストを隅々までくまなく読みました。また、授業で実際にラベルを作成した経験もよかったと思います」と述べています。
 その甲斐あって、渡邊さんは希望の職種に就職も決まりました。就職試験の面接時に採用担当者から「食品表示の資格を持っていますね」と一声かけられたそうです。この時、合格の予感があったのは言うまでもありません。仲尾教授は付け加えます。「食品表示の認定テキストは、授業でも副読本として使っています。また、実社会でも会社のなかでも活用できると思います」と推薦していただきました。
 山梨学院大学の取り組みとして、学生だけではなく、公開試験会場(甲府会場)として地元の企業人や一般の受験者にも開放しています。その受験者数は年を追うごとに増加し、学生は常時70名以上、一般受験を含めると100名以上の受験者を受け入れています。
 「当校は、地域との関わりも大事にしています。学生の皆さんには様々な方法で支援を行っていますが、試験会場の一般への開放は、地域の方々が当校と接していただけることにも繋がり、それが山梨学院大学の校風です」と帶金課長は語ってくれました。
 最後に、仲尾教授は「最近ではカリキュラムに「食品表示」を取り入れる大学も増えてきています。今後、食品表示の資格制度に取り組む教育機関が増えることを期待しています」結んでいただきました。

(2017.12)

山梨学院大学 健康栄養学部管理栄養学科 仲尾玲子教授と渡邊ひと美さん
山梨学院大学 健康栄養学部管理栄養学科 仲尾玲子教授と渡邉ひと美さん
同校 就職・キャリアセンター 帶金 久 課長
山梨学院大学 健康栄養学部管理栄養学科 仲尾玲子教授と渡邉ひと美さん



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